雑木林の代表的な木の一つ。まあるいドングリの木。
シイタケを育てる ゆりかご(ほだぎ)にも 使われます。
ドングリが実れば まちがえようがないのですが、私には、コナラと見分けがつかなかったので、
比較しながら まとめてみました。
でも、本当のそっくりさんは、カシワやアベマキのほうなんですが・・・。(苦笑)
春、雑木林でひときわ目立つ 銀色の新芽の木は コナラです。そして、後ろの黄色っぽいのがクヌギです。
コナラとの一番のちがいは、葉の芽と花の芽が同時に出るって言う事じゃないでしょうか。
葉といっしょに顔を出しているツブツブしたもの、これが おばなになって、枝先にたくさんたれ下がります。
若葉もおばなも黄色っぽいので、芽を出したばかりのクヌギの木は、黄色っぽく煙って見えます。
下のスキャン画像は、春先に出た若い枝のようすです。葉、一枚だけ ちぎって裏返しに置いておきました。
葉は全体的には細長い(長楕円状披針形)、
木によっては、けっこう幅広い物もあって、コナラと区別をつけにくいこともあります。
ふちのギザギザ(鋸歯)は、コナラほど大きくはない。でも、クヌギのギザギザ(鋸歯)の先は、
トゲに見えるほど とがっている。
この葉のようすは、クリの木の葉とも似ているそうですが、クリの葉のとげとげには、緑色がしっかり付いているんですって。
真夏、クヌギの葉は、もっと緑色がこくなり、8〜15cmと大きく、丈夫(皮質)になります。
お花は黄色っぽくて、長く(7〜8cm)たれ下がり、目をひきます。左が枝先の様子、右がおばなのアップです。
それから、秋にドングリになる めばなも、図鑑に書いてあることを頼りに探しました。
コナラのめばなは、枝先につきますが、クヌギのめばなは、葉のつけねにあります。
これが、あの、大きな まあるいドングリになるんだなんて・・・・信じられないくらい小さいです。
でも、この小さな花でも、2年もたてば、う〜んと大きくなるんですよね。
(コナラは1年ですが、クヌギは、2年かけて実るドングリです。)
8月の終わりのドングリ赤ちゃん<、2年目です。
こちらが一年目どんぐりちゃん。
冬の枯れ(たように見える)枝で見つけました。
4月に咲いて受粉しても、一年 ずっとこんな姿で過ごします。
2度目の春を見送った後、急に大きく育ちます。
殻斗(かくと)とよばれる、はかまの部分が 鳥の巣みたいになるのが、クヌギのドングリの特徴です。
同じような はかまのドングリになるのが、先にでてきたカシワやアベマキです。
ただ、私の住んでいる地域では、あまり見かけないんですよね。
幹の様子は灰色で、縦に深いひびがたくさん入ります。
このあたりはコナラともよく似ているので、
雑木林で、縦にいっぱいひびの入った木を見つけたら、とりあえず、
ドングリの木だと思ってイイみたいです。
(あとは 近くに行って確かめてくださいね。)
クヌギの幹は、コナラより ひびが深くて、奥からオレンジ色がのぞいていることが 多いです。
傷口からしみ出す樹液に、虫が良く集まってくると言うことでも有名ですよね。
枝先にも、虫こぶが いっぱい付いていたりします。
虫にとっては、とってもありがたい木 なんでしょうね。
秋には黄色っぽくなります。くぬぎもみじ ともいうそうです。
赤く見えるのは、ナツヅタです。一目で2本分の紅葉!と私は喜んで写真に撮ったのですが、
クヌギの身になれば、ぐるぐる巻き付かれて、迷惑なんでしょうね。
若い木の中には、葉を落としきらない物も数多く見られます。
冬の林の中に、茶色の葉を いつまでもつけたままの木があったら、それはクヌギかもしれません。
武蔵野の雑木林も、年々へってきています。
クヌギは、カブト虫やクワガタ虫が大好きな 子どもたちにとっても大切な木。
元気で大きなクヌギの木、いつまでも見られるといいのですが。
雑木林の主みたいな大きなクヌギの木。
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