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7/9 夏の青葉

コナラ 小楢 /別名 ホウソ 
[ブナ科コナラ属:落葉高木]
Quercus serrata

雑木林の代表的な木の一つ。とんがったドングリの木。

「小ナラ」があるなら 「大ナラ」は無いのか?と 思うじゃないですか。
ミズナラという もう少し葉の大きい ナラの木を 地方によっては大楢(なら)と呼ぶらしいですね。

でもミズナラは もう少し北で よく見られる木。私の住んでいる地域では、コナラばかりです。

4/16 銀色に芽吹く
春、雑木林でひときわ目立つ 銀色の新芽の木がコナラです。

4/9 芽01
とってもきれいだったので、連日通い詰めて、写真を撮りまくってしまいました。

4/9 芽02 4/9 芽03 4/10 芽04

4/8 芽05 4/16 カサのように開く葉 4/16 枝先の若葉
新芽は、閉じかけた傘のような形になり、一面に銀色のうぶ毛が生えています。
木によっては、赤みがさす葉もあります。きれいでしょう?



この、独特な葉の開き方は、葉の付き方のせいだったんですね。
下のスキャン映像は、春に芽生えた ひと枝分です。上が表、下が裏です。
若葉のスキャン画像
基本的には、たがいちがいに付く(互生) コナラの葉っぱですが、枝先だけ まとまって生えてますでしょう?
詳しく見ると、ちゃんと たがいちがいな付き方は 守っているのですが、
ほとんど 同じところから ぐるっと 円を書くように 葉っぱが付いているんですよね。
こういう葉の付き方のせいで、傘のように見えたわけです。

下は、葉の裏のうぶ毛のようすです。けっこう毛深いのね。
若葉の裏のようす
葉は全体的には細長いけれど、先の方が少し広くて、卵を逆さまにしたような形(倒卵形)、
木によっては、かなり細長くて クヌギと区別をつけにくいこともあります。
ふちのギザギザ(鋸歯)は とがっていて大きい。でも、クヌギのようにトゲに見えるほどではない。



春4月、新芽が開いてから、花を咲かせます。
ここが同じドングリの木でも、クヌギと違うところです。

図鑑には、そうはっきりとは書いてないのですが、少なくとも、私が見た木はみんなそうでした。
4/22 枝先の花 4/22 おばなのアップ
おばなは 長く(6〜9cm)たれ下がり、目をひきます。左が枝先の様子、右がおばなのアップです。



じゃあ、秋にドングリになる めばなはドコ?

図鑑に書いてあることを頼りに探しましたよ。
下の写真は、枝を上から見たところです。さあ、どれだかわかりますか?
4/22 枝先(上から見たところ)



そう、めばなは枝先に付くんですね。なんだかドングリが実ったら 折れちゃいそうな か弱い枝先ですが、

4/22 めばなのアップ
夏の盛りにはすっかり成長して、



7/23 若い実

こんな風になるんですね。
8月の終わりのドングリ赤ちゃん。これから細長くなるところです。

殻斗(かくと)とよばれる、はかまの部分が うろこ模様になるのが、ナラの木のドングリの特徴です。



樹皮 3/27 枝のようす
幹の様子は灰色で、たてに深いひびがたくさん入ります。

コナラの方がひびが浅いのですが、このあたりはクヌギともよく似ているので、
雑木林で、縦にいっぱいひびの入った木を見つけたら、とりあえず、
ドングリの木かもしれないと 思ってもイイみたい。
(あとは 近くに行って確かめてくださいね。)

ものすごく 大きな木にもなるのですが、枝先はとても細くて繊細です。



秋には紅葉します。紅葉やイチョウのようではないけれど、
しみじみと秋だなあという色に染まります。
11/19 紅葉 11/20 秋の雑木林
武蔵野の雑木林も、年々 へってきています。
長い間、ひとと自然が共に生きてきた場所なんですけどね。
いつも、長く残ってくれるといいなぁと思いながら見守っています。




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