1912年に 当時の東京市長さんが、ワシントンに桜をプレゼントした時に、お返しに贈られた木。
最近では、並木道や庭に植えられるようになって、すっかり身近な木になりました。
春先、丸い芽をつけた木を見かけませんでしたか?
初夏に咲く 大きな白い花が印象的ですが、実はこれ、花びらではなくて、総苞片(そうほうへん)というもので、
中央に集まっている 細かいものの方が、花なんです。見えますか?
冬の枝先に ぽっこり付いていた 花の芽は 暖かくなるにつれ、だんだんふくらんで、
キャベツみたいになり、ふろしきづつみのようになり・・・、やがて大きなカンバンを開いて、虫を呼ぶんですね。
この春開いた若葉を スキャンしてみました。葉は、丸っこくて ふちのギザギザは無し、
花が終わると、葉が 元気良く しげります。
実は、夏の終わりには、もう、ほんのり赤くなり始めます。
いくつもの実が 押しくらまんじゅうしながら、枝に付いているのをみると、
やっぱりあの 小さくまとまっていたつぶつぶの 一つ一つが花だったんだなって、思います。
葉は秋に、どの木よりも先に赤くなります。
オレンジや茶色が多い中、ワインカラーに染まるおしゃれさんです。
まだ残暑がきびしくて フウフウいっている人間たちをよそに、
一足早く 秋ものの服を着て、すまして立っている ショーウインドーのマネキンさんみたいです。
実は、冬、かなり遅くまで枝に残っています。・・・ってことは、あんまり鳥さんに人気がないのかしら。
落ちた実は、アリがせっせと巣に運ぶんですけどねえ。
幹の様子は灰色で、細かいびびが入ります。枝は、曲線的で、やさしい感じです。
あまり大きくならないので、都会で人と暮らすのに むいているのかもしれません。
冬、枝の先に付く、丸い花の芽。来年もきれいに咲いてくださいね。
そっくりさんのヤマボウシと近い種類っていうのは、なっとくなんですけど、あの大木になるミズキとも近い種類とは、意外です。
英語の名前は、Flowering Dogwood。赤い花(総苞片)のベニバナハナミズキもあります。
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