日本の代表的な木のひとつ。特に関東地方 武蔵野には元気で大きな木がたくさんあります。
ほうきをさかさにしたような、大きく枝を広げて天を支えているような 樹形に育ちます。
原宿の並木道も有名ですよね。
材木としてすぐれているので、お寺や神社を建てるために、江戸時代くらいまでは、盛んに植えられたのだそうです。
春、3月末、枝先に芽がふくらんできました。
サクラがちり出す 4月中旬、ケヤキは若葉を開くのといっしょに 花を咲かせます。
芽が出て、花が開いていく様子を写真にとってみましたので、のせておきます。
とっても じみな花ですよ。
花はじみですが、たくさん咲くので、この頃のケヤキ並木の下は ちった花ガラでいっぱいになります。
花は若葉の根元で実を結びます。実は いびつな形で、秋になると茶色くなって、小枝ごと風に飛ばされます。
木枯らしの中、クルクル回りながら、まるで 竹とんぼのようにとんでいくのを 見送ることもしばしばです。
こちらは葉の芽。花の芽とは少し違いますね。
葉のふちのギザギザ(鋸歯)は、独特のカーブを描いています。
葉のすじ(葉脈)が、枝分かれすることなく、ふちのギザギザの てっぺんまで、
まっすぐ きちんと続いているところが、ケヤキの葉の特徴です。
葉の付き方は たがいちがい(互生)。
上の写真だと、まだ若葉なので きみどり色にみえますが、
夏のさかりになると 葉の色はこくなり、表面にはえた毛のせいで ざらざらした手ざわりになります。
裏はもう少し白っぽい色。
細かい葉が枝いっぱいについて深いかげを作り出します。
ケヤキの葉は、2〜7cmくらいの物が多いのですが、
梅雨の頃の並木道では、ものすごく大きな葉をつけた枝を見かけることがあります。
並木を管理する人たちに、大きな枝を切られてしまった木に よく見られるので、
切られてしまった枝の分も、大急ぎで光合成しようと思ってつけるのでしょうか。
15cmを越えることもあって、同じ木とは思えないほど大きなものです。
私の住んでいるあたりだけかもしれませんが、
ケヤキの幹の上では、テントウムシの卵も よく見かけます。
きいろいのが卵。 白い方は、卵のカラです。
日当たりが良いし、強い風にも びくともしない太い幹は、たよりがいがあるように見えるのでしょうか。
卵のそばに、えさとなるアブラムシは 全然 いないのですが、
毎年のように 春から初夏にかけて たくさんの卵と たくさんのさなぎを見かけます。
生まれたばかりの赤ちゃんテントウムシ・・・羽もないのに、どこまでお食事に行くのでしょう。
幹の様子は、若木は 灰色でざらざらしている ものの 目立った特徴はないのですが、
大きい木になると うろこのように皮がはがれて、独特の模様になります。
ケヤキは、春の芽吹き、夏の緑陰も さることながら、秋の紅葉も見事です。
イチョウやカエデとは違い、木ごとに少しずつ 色の変化があるので、並木を歩いていても見あきません。
茶から、赤、オレンジ、黄色、中にはのんびりとまだ緑色を残している木もあります。
で、これがまた、ちる姿が見事で・・・お掃除する方にはお気の毒ですが・・・、
秋らしくて、しみじみする風景なんです。
冬には、すばらしい枝振りをたっぷり眺められます。天を支えるように大きく たくましく育つ姿も、すてきですよね。
はっぱのもよう おなじみの木 | ページトップへ | ソメイヨシノについて |
はっぱのもよう 公園おさんぽ日記 表紙 | 山の木 エゴノキについて |